「死んだらどこに行くの」と子どもに聞かれたら。仏教に学ぶ優しい答え方

死後の世界については、様々な考え方があるように、科学的ではありませんが仏教の世界では教えというものは存在しています。もしも子どもに死んだらどうなるかの質問を受けた親は、仏教の教えを基準としながらも、不安を煽るような内容ではなく逆に楽観的な考え方を伝えると子どもも安心できます。誰しも死後の世界についてのお話では恐れを感じてしまうものですが、恐怖感を与えないように十分な配慮をすることにより答えを的確に伝えることは最善策です。

子ども故に不安が募る死後の世界の問題点

年齢により違いはありますが、子どもの場合は成長すると共に色々な情報を自らキャッチするようになり、その中には将来に死んだらどうなるかと考えることも目立ちます。人として生きている以上、必ず死がやってくることを理解した場合、恐怖感だけが先走ってしまうのではないでしょうか。子どもの時代には多くの方が何度も考える内容でもあり、死後の世界を題材にしたメディアを観てしまうと、余計に不安が募ります。大人になれば緩和される内容でもありますが、当然ながら大人でも死後のことを考えた場合、一体どうなるのかと考えてしまうことも良くあることです。

大人の場合は年齢を重ねていく中で、どことなく悟りを感じることもありますが、まだ社会的知識や一般常識、世間の情勢などを理解できない子どもの頃は大人よりも恐れを感じてしまうことは仕方がありません。この点においては親御さんが優しく仏教の教えを参照しながら答えることで安心感が生まれる可能性は十分にあります。

地獄行きという話をすることも教育には必要です

子どもに死んだらどうなるかと質問を受けた親御さんは、安心させるためにユーモアを含めながら想像の世界を語るという方も多い傾向にあります。この会話は決して間違いではなく、恐怖感を余計に与えないように配慮することも必要かもしれません。一方で、子どもによっては既に地獄という言葉を耳にしている場合も多く、テレビアニメや漫画などを通じて知るということは良くあることです。この話しに関しては、仏教の教えでも生前に悪いことを行った人間は死後の世界は地獄に行くという話が主体になり、普通では想像すらできない程の苦しみを地獄で味わうという内容は古い時代から伝わっていることです。

子どもに対しては、この辛い世界を教えることにより、実際には悪いことさえしなければ地獄に行かずに済むという発想が芽生えるものなので、ある意味では教育を行う際には役立つ可能性は十分にあります。敢えて地獄の怖さを伝えると、そのまま成長をしても子どもの頃に知った話は記憶に残るものなので、正しく生きる糧になるのではないでしょうか。

天国に行くことをスマートに答える方法と知識

死後の世界は子どもだけではなく大人でも不安を感じてしまうものですが、仏教による解釈を理解していれば、子どもに質問された際にもスマートに答えることは可能です。仏教では宗派により違いはありますが、生前に良い行いを行ってきた一般的な方は全てが天国に行くと考えられています。賽の河原や三途の川などは大人であれば何度も聞いたことがあるという方は多く、実際に仏教でも同じ教えとして提唱しています。

子どもに死んだらどうなるかと質問された時には、迷わずに成仏した後に河原に行くと、渡し船が待っていたり、大きな橋があり橋を渡ることでお迎え人が現れるというお話しがあります。その後は天国行きとなり、お金も食事も住む場所も一切困らない極楽な生活を送ることができることを伝える方法はベストではないでしょうか。これを聞いた子どもは夢の世界やパラダイス的な印象を強く持つことになり、今後長く続く人生においても良識ある人間に成長すると期待できます。

輪廻転生への期待を込めるお話も効果的です

自分の子どもから死んだらどうなるか、死後の世界はどうなっているかの質問を受けた場合、優しさを前面に出して回答することは不安感を払拭する良い行動に繋がります。仏教の教えの中には天国行きの人と、地獄行きの人に分類されていますが、他にも輪廻転生という考え方もあり、難しい言葉を使わずに、子どもでも十分に理解できるように話しをすることは必要です。輪廻転生においては生まれ変わりという内容になるので、子どもに対しては死んでも直ぐに生まれ変わるから大丈夫だよと優しく答える方法も効果的ではないでしょうか。

この生まれ変わりについては質問をした子どもも前世があり、過去には今とは異なる環境で生活をしていたと話しを付け加える方法もあり、この一連の話を聞くと死んでも生まれ変わる期待を持たせることができ、不安感を緩和させられる可能性もあります。子どもの頃には生まれ変わりを期待させることにより、恐怖感を取り除いてあげることができます。